院長:
西川原総生
医療法人社団爽恵会理事長
東船橋駅前歯科医院院長 : 西川原総生
歯学博士
所属学会:日本口腔衛生学会
・日本歯科保存学会
・日本歯科審美学会
・日本小児歯科学会
・International -Associated Dental Resarch
鶴見大学探索歯学講座非常勤講師
日本医歯薬専門学校講師
国立保健医療科学院協力 研究員
スポーツマウスガード研究会認定医
日米医学医療交流財団特別賛助会員
日本家庭歯科医療研究会監事
I.M.Sホワイトニングインストラクター
日本家庭医療学会会員
矯正担当:
馬場良子
おおらかで何でも相談でき矯正患者(お子さん)さんのお母さんからも人気者 |
非常勤歯科医師:
健石英夫
インプラント、口腔外科領域担当、
再生医療の分野で医学博士取得中。 |
当院では患者さん一人一人と向き合った関係を大切にしたいと思っています。
診療と関係ない会話もします。治療に期待する本音や患者さんのバックグランドから得られる過去の治療で起きたトラウマなどをお話して頂けるように少しでも打ち解けて頂きたいのです。
私自身、自分の歯に治療が必要になった時、どんな先生が治療するのか分からない状態で歯の管理をおまかせすることには抵抗があります。これから治療を開始する患者さんへはそのような抵抗が少なくなるように、私自身のこれまでの人生や学んできたこと、歯科医療に対する『思い』について書きました。
テーマは“こんな院長がいる歯科医院”です。
歯科医院の三代目、西川原家の長男として千葉県で生を受ける。歯科医師の祖父・父の背中を見て育ち、将来歯科医として活躍したいと思う幼少期。ちなみに二人の弟もともに歯科医師としての道を歩む。2012年で68年の歯科医院の歴史を持つ。
大学時代はテニス部で真っ黒になり、全日本歯科学生大会では幾度の優勝経験をもつ。
学業より部活に燃えていた大学時代。
大学卒業後は大学院へ進学
大学での学業をおろそかにして いたツケがまわり必死に勉強した時代。
大学で臨床・研究・教育に携わりながら、モンゴル無医村地区でボランティア診療に参加し、モンゴル医科大学との交流を深める。国立感染症研究所に出向時には人生を変える先生方との出会いにより世界各国を飛び回り国際学会に参加。著名な先生方と意見交換を果たし、自らも演者として報告を行った。
むし歯の原因の一つである「う蝕原性菌」の遺伝子解析や検出について研究課題を行いながら、当時から話題になり始めた3DSの臨床試験に立合う。ほとんどの人が体験できないような宇宙実験にも参加した。(これはのちにサイエンス誌に掲載)
研究を重ねながら様々な歯科医院で医師として診療を行ってきたが、このあたりから歯科医院のありかたに対する疑問を抱える。
その結果、経営経済学に興味を持ち始めた時期である。
出身大学を離れ尊敬する先生がみえる鶴見大学予防歯科教室に入局。大学院生から肩書きが変わっただけでほとんど活動は変わらず……。益々海外への学会活動 (写真)は増え、このころには経営不振な歯科医院の再建を依頼されるようになり、経営の難しさと楽しさを実感する。
現地スタッフと問題点の洗い出しをおこない、改善を図るなど初歩的な取組みから経営に携わる大きな病巣の除去までを実施した。この経験がいつしか「自分で医院を運営し、その理念を共有できる若き歯科医師の育成をしていかなくては歯科医療界を明るくすることはない」という考えの元となり活動の方向が見えてきた。
2008年東船橋駅前歯科医院を開業
2009年医療法人社団爽恵会に移行
近年、歯科医師過剰、歯科医院乱立。歯科医院の横に歯科医院など、モラルの低下に始まり、売上ありきの自費診療への誘導も増え、流行のインプラントにおいてはトラブルも多くなっている。
インプラントは優れた方法ではあるが、まずインプラントにしなくても済む方法を考えてはいかがだろうか?必要がありインプラントにするならば、事前に、治療法の短所や長所についてカウンセリングを受けているだろうか?
そして、売上だけで考えれば、患者さんに言われた処置のみを行い治療を終了。半年から一年後にリコールをかけて再初診へと導くだけでいいだろう。しかし、リコールによるメンテナンスの本質を考えてみて頂きたい。
予防歯科のあるべき姿は
「患者さんに発症する疾患を未然に防ぐこと」だ。
未然に防ぐには患者さんの疾患発症のリスクを把握しリスクを低減していく他に無い。虫歯や歯周病に関して言えば発症や進行の原因である歯垢(汚れ)を長く放置すると発症リスクは高くなる。専門的な管理をした直後から汚れは付着する。管理前と同じ汚れのレベルに到達するまでが平均で約一カ月。次の来院が三カ月後となれば、二カ月間は汚れた状態が持続しているのだ。
半年後のリコールであれば五か月も汚れた状態だ。二カ月を超えれば初診扱いとなり再診よりも割高となる。
患者さんの費用負担の面からも「メンテナンスは二カ月を超えないように」が当院のモットーだ。
小さなお子さんの初めての歯科医院受診はとても重要だ。歯医者の印象が根付く最初の日になる。当院ではお母さんのおなかの中にいるときからがスタートと考えている。むし歯菌の母子感染を考えるなら出産前のお母さんのお口のケアが大切だからだ。そして出産後、お母さんのメンテと一緒に何も分からず来院の赤ちゃん。何もしないで遊んでもらう。これなら歯医者は怖くないよね。機嫌がいいときにお口を見せてもらえればなお良し。成長と共に歯の萌出の記録も取っていく。
当院ではタンポポ手帳といういわば歯の母子手帳を利用している。すべてはむし歯にならないように。
当院の患者さんには小学校に就学しても、むし歯未経験の児童がたくさんいる。
開業してから様々なデータを取ってきたことによる興味深い知見もある。
国別のメンテナンス率は欧米(スウェーデン80%以上、アメリカ50%以上)に比べると日本はとても低く、わずか2%。当院には毎月30%を超えるメンテナンスの方が来院される。
これは半年や一年に一度の来院、検診の方は含めない数字である。そのうち再治療を必要とした方は30%のうちの5%を切っている。
なんと予防率95%!これは高い成績だと言えるだろう。これが予防歯科なのではないだろうか?
カルテやパソコンを見ながらマスク越しに話をしていませんか?
イスの後ろから先生の声が聞こえてくるので振り向いて会話していませんか?
些細なこと一つ一つに気を遣い、「メンテナンスに来て良かった」と感じて頂ける配慮が必須である。
今、私は大学院時代に出来なかった「留学」が未練である。
スウェーデンマルメ大学ブラッタール教授からメールでお誘い頂いたのを日程期間が合わず行けなかった。予防歯科の世界的権威であり、憧れの先生の元で学ぶ機会であっただけにとても残念であった。その思いが今も続けている勉強の原動力となっている。もちろん歯科医療以外も含めての勉強である。
年内には再治療をより少なくするための設備を導入。その性能を引き出すために短期の留学を検討中である。
“景気が悪いからうまくいかない”ではなく“景気が悪い状態でどういうアプローチをしなければならないか”を考えたい。これは“最も強いものが生き残るのではなく、最も賢いものが生き残るのでもない。唯一生き残れるのは変化できるものである”と言ったダーウィンの言葉にも通じると思う。私はそれにスティーブ・ジョブズ氏の“Stay hungry. Stay foolish.”を組み込み、私の理念をもって地域に貢献したいと思う。